入試を控えた3年生2人の生徒にこんな質問をしました。
(立方体)
T 「この赤い三角形はどんな三角形?」
S1 「直角三角形」
S2 「うん、直角三角形」
確かに見えますよね。直角三角形。
こんなエピソードから生まれた授業、紹介します。
「三平方の定理の逆・空間図形バージョン」
立方体の頂点や辺上の点を結んで三角形をつくるとき、どんな三角形になるか。
鈍角?鋭角?直角?直角二等辺?正三角形?
立方体の見取り図がかかれたカードを何枚か配付し、個人追究開始です。
みんな思い思いに点を打ち、結んでいきます。1人あたり5枚から6枚のカードができあがりました。
その後、小集団で自分のつくった三角形の紹介では、
S3 「これは直角三角形。」
S4 「いや、2辺等しいから直角二等辺三角形でしょ。」
S3 「え?どこ?」
S5 「こことここ」
S3 「え?同じじゃん。」
S4 「だって三平方の定理使うとどっちも2√5だから」
S5 「ていうかこれとこれ、合同でしょ?等しいじゃん。」
S3 「あぁ…」
会話の中心となっていた三角形がこれです。
(1辺4cmの立方体)やっぱり出ました。さて、直角か。
ここで、この後の授業パターンを考えてみましょう。
1 図を黒板にかいて、教師がなぜ直角でないかを説明
2 黒板の図を用いてわかっている生徒がなぜ直角でないか説明
1は教師が主役の知識伝達型授業です。
2は生徒を前に立たせているだけで、結局は1と変わりません。
今回、別の班で直角と答えた班や直角ではないと考えた班がいくつかありました。
それらの班が出会ったらどうなるでしょうか。どんな学習になるのでしょうか。
今回の授業、やり方次第で、生徒の力をいっぱい引き出せそうです。
続きは その2 で